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音影列伝 第五章

水鏡のお綾との戦いの後、幻魔忍軍からの攻撃もなく、仲間探しに勤しんでいた音影だったが、どうやら敵は攻撃を止めたわけではなく、「夜櫻巻」という究極秘術書を探していたという事がわかった。

その「夜櫻巻」とは、李維の一族、櫻心寺家に代々伝わる究極秘術書で、李維が留守にしていた間に、大盗賊石川五右衛門の子孫である石川電右衛門に盗まれたものだった。

調べによると石川電右衛門は、その巻物を盗んだ後、弟の岩左衛門を従えてこちらの世界へ逃亡してきているという。 そして夜櫻巻には空間移動系の術が記されているため、それさえあれば危険な異次元転生之術を使うよりも楽に次元を行き来できるという。

さらに、幻魔忍軍は夜櫻巻を狙って、李維との因縁浅からぬ孤高の諜報部隊長、風祭蟲太郎をこちらの世界へ派遣したという。 音影も幻魔忍軍に取られる前に夜櫻巻を奪還せねばならぬと、奏亮が石川兄弟に夜櫻巻奪還予告状を叩きつけた。

一方、夜櫻巻にあと一歩まで迫った風祭蟲太郎だったが、念を入れるために一時異次元へ戻り手助けを求めた。そして風祭蟲太郎の助っ人として登場したのは、何と、水鏡のお綾に殺されたと思われていた氷室大蛇であった。

こうして、2月20日、鶯谷東京キネマ倶楽部において、音影、石川兄弟、幻魔忍軍、三つ巴の決戦が繰り広げられた。

まずは石川兄弟と鬼丸、奏亮の忍者プロレスタッグマッチが展開され、奏亮は頭脳プレイにより岩左衛門に勝利、さらに鬼丸も窮地に立たされながらも仲間達の声援によって大逆転勝利をおさめ、夜櫻巻は李維のもとに返された。 しかしこの巻物は石川兄弟には開けなかったという。

李維が櫻心寺家の言い伝えどおり、己が歌声によって巻物を開こうとしたその時、風祭蟲太郎によって夜櫻巻が奪われてしまった。 そこに改造手術を施されてパワーアップした氷室大蛇も登場し、音影と幻魔忍軍の戦いの火蓋が再び切って落とされた。 撃斗が特攻隊を撃退し、氷室大蛇を追うものの逃げられてしまったが、李維と風祭蟲太郎の勝負は、好勝負の末、李維の勝利となり、めでたく夜櫻巻は李維のもとへ戻った。

歌声によってその巻物を開くと、異次元でもこちらの世界でも、念ずればどこへでも行けるという能力が、櫻の神によって授けられた。 その際に櫻の神から受けた「櫻の心を広める」という新たな使命と、さらなる仲間を集めるために、夜櫻巻の能力を使って、音影は、日本国内のみならず、世界へと旅立って行く事になったのである。